現在、日本を含め世界的にRS感染は大きく流行しております。
説明文に動画3つをあげました。説明を見ながら動画を見てください。
③. youtube 1カ月のRS 感染入院の例
RSウイルス感染症は、感染力が強く、また生涯にわたって何度も不顕性感染(ふけんせいかんせん:症状が現れない、無症状の意味です) を繰り返すといわれています。以前は冬に流行するといわれておりましたが、最近は春、秋などに、流行があります。
この感染症に対して、正しい知識と、どのような症状が出現したら、対応すべきかをしっかりと理解されておけば、それほど恐れる必要はありません。
RSウイルス感染症に感染すると、健康な子は風邪症状で治ります。1%から3%が重症化すると言われています。乳児は時に呼吸困難や無呼吸の症状が現れ、注意が必要です。感染して重症化は
①.新生児 ②家族に喘息の患者さんがいる、本人が喘息と診断されている。③過去に風邪をひいてゼロゼロしたことがある。
◆感染経路
飛沫感染と接触感染です。咳やくしゃみによる飛沫感染で感染します(上の子が風邪をひいていた)家族内の感染や乳幼児の集団生活施設等で流行します。予防方法ワクチンもなくは困難です。RSに感染すると初めは鼻水、次に乾いた咳になります(クループ様症状もあり:咳がケンケンする咳)。多くはこの程度で済みますが、さらにウイルスが気管支,肺に及びますと気管支肺炎になり淡が絡み呼吸が苦しくなり入院することもあります。早目に呼吸困難の症状に気づくことが非常に大事だと思います。
◆速やかにかかりつけ医へ行く症状
・息がゼイゼイと呼吸が苦しそうに、おなかがペコペコする呼吸がある時
・咳で何回も夜中に起きる。食欲がなくミルクなど飲めない。
・咳込んで嘔吐してしまう。
次にRS感染による呼吸困難の動画を上げます。初期の陥没呼吸の映像です。
参考に喘息の陥没呼吸を提示します:同じですね。
◆生後6か月未満の乳児で特に注意してほしい症状 粘っこい鼻水による鼻づまりの症状が非常に強くなることがあります。
次に1カ月でRSV感染で入院している乳児の動画がアップロードされておりました。鼻が詰まるようですね。
3か月未満の乳児は、口呼吸ができていません。鼻で呼吸をしているために、粘っこい鼻水が詰まっただけでも苦しくなります。そして更に、ミルクやおっぱいを飲む時に、呼吸がしにくい状態になります。
当院では鼻吸引可能です。つまっている鼻水を吸ってあげると楽になることがあります。これで入院を避けることが可能かもしれません。
保護者の方は、乳児がおっぱいの飲みが悪くなったなどの変化を注意深く観察しましょう。
◆予防法
RSウイルス感染症の予防法は、乳幼児自身が予防することは難しいです。そのため、咳などの症状がある年長児や大人には、0歳児、1歳児のお世話はすすめられません。しかしながら、お世話をしなければならないときは、手洗いやマスクの装着などで乳児に感染させないように気をつけましょう。
◆症状
主な症状は感染してから2~8日後に発症。発熱や鼻水などの症状が数日続きます。多くの場合は軽い症状ですみますが、重い場合には咳がひどくなったり、呼吸が苦しくなる症状が出ることがあります。
◆治療方法
RSウイルス感染症には特効薬はありません。治療は症状を和らげる対症療法になります。気管支拡張剤と、鼻吸引です。
当院では適格な鼻吸引が可能です。鼻吸引で入院を避けるように処置いたします。