耳垢について

(日本耳鼻科咽頭学会 子供のみみ はな のどの病気Q&A

耳垢の取り扱いはいろいろな意見があり先生により意見も違います。以下の内容は

日本耳鼻科咽頭学会 子供のみみ はな のどの病気Q&Aにある説明です。

中学1年生のはると君は、自分で耳掃除をしていますが、耳掃除中に腕に弟がぶつかって鼓膜に穴をあけてしまったことがあります。耳鼻咽喉科の先生からは耳の中をあまりいじってはいけないと言われました。—–という質問ですね。

Q1.耳掃除はしない方がよいのですか。

ヒトには耳垢を自然に排泄する機能(自浄作用)が備わっているため、多少の耳垢であれば家庭で無理に取る必要はまったくありません。綿棒や耳かきで習慣的に耳掃除をしている人も少なくありませんが、入浴後にぬれた耳を軽く拭う程度が無難です。耳掃除は医学的には不必要かつ危険な行為であることを認識してください。どうしても耳垢が気になるときは耳鼻咽喉科を受診することをお勧めします。

Q2.うちの子の耳垢(みみあか)はベタベタしているのですが、病気でしょうか?

耳垢とは、外耳道にある皮脂腺や耳垢腺から出る分泌物に外部のほこりや古くなった皮膚などが混ざったものです。カサカサした乾性耳垢とベタベタした湿性耳垢があります。耳垢のタイプを決定する遺伝子があり、乾性/湿性の割合には人種差があります。日本人の70~80%は乾性耳垢ですが、湿性でも乾性でも全く問題がありません。

Q3.耳垢は取り過ぎない方が良いといわれましたが?

細菌やカビが外耳道に繁殖するのを防いだり、敏感な外耳道皮膚を保護する役割があります。また苦味があり、虫などの進入も防いでくれます。つまり耳垢が私たちの耳を保護しているのです。

Q4.耳掃除に伴うトラブルについて教えてください。

家庭で綿棒や耳かきを使って耳掃除することは、常に危険を伴います。奥までいじりすぎると、逆に耳垢を押し込んで「耳垢栓塞」となります。強く拭ったりすると外耳道を傷つけて「外耳炎」を起こすことがあります。また耳掃除をしている時に他人と接触したり、自分の肘が周りの壁などに当たると鼓膜を破ってしまうこともあります。特に子どもは想定外の動きをするためにトラブルが起こりやすく、注意が必要です。

 出典(日本耳鼻科咽頭学会 子供のみみ はな のどの病気Q&A)より

春山の私見:熱が出て不機嫌、時々耳を触る、耳痛みの時は耳垢を除去して確認します。